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2013年11月26日火曜日

中国 内蒙古自治区 赤峰市 平庄炭鉱の蒸気機関車(1)

元宝山の専用線がどうやら2013年秋をもって無煙化されてしまったという話ですが、近隣の平庄の専用線はどうなるのでしょうね。

両者とも、平庄煤業集団公司が経営する専用線ですので、平庄の方も、間もなく無煙化されてしまうかもしれません。

ちょっと不思議だったのが、あれだけ近い路線にもかかわらず、元宝山は建設型、平庄は上游型と、異なる機関車を使用していたことです。元宝山は建設型が活躍する貴重な路線でしたが、元宝山なきあとは、新疆ウルムチ自治区の哈密だけでしょうか。

まだ平庄は紹介していませんでしたが、2011年春に元宝山を訪問した際に、実は平庄も訪問しています。あまり良いカットが撮れなかったのが残念ですが、とりあえず終焉が近そうなので紹介しておきます。今すぐにでも再訪したいところですが、残念ながらそうも行かないのが辛いところです。


今回の記事の撮影場所は、こちらになります。



中国 内蒙古自治区 赤峰市 平庄
2011年4月



Shangyou in Pingzhuang
平庄には珍しい機関車が多く在籍しています。これは、一見建設型に見えますが、実はデフレクター付きの上游型です。

Shangyou in Pingzhuang
テンダーの切り欠きから、上游型であることがわかります。煙突も建設型のようにドームで覆われています。

Shangyou in Pingzhuang
横から見るとはっきりと上游型であることがわかりますね。

Shangyou in Pingzhuang
こちらは、普通の上游型と思いきや……

Shangyou in Pingzhuang
なぜか前面の上部には、異なる字体で形式明が書かれています。異なる字体というか、「上沋」ですから、読みは同じようですが、違う字ですね。

平庄では、露天掘りの炭鉱への路線は電化されており、凸型の小型電機が使用されています。露天掘りからの運搬も、ほとんどトラックによって輸送されているという話もありますので、興味のある方は、こちらも早めに抑えておいた方が良いかもしれません。


2013年11月10日日曜日

中国 遼寧省阜新市の蒸気機関車(5) 石炭の運搬

王営の採炭所から積み出された石炭の一部は、数キロメートル南の集積所に送られます。

盲腸線となっている王営駅への支線と、同じく盲腸線となっている団山子の集積所との間で、日に何本かの蒸機牽引の列車が運行されています。

王営駅への支線は、やや採炭所に向かって上り勾配になっており、結構な煙が期待できます。


今回の記事の撮影場所は、こちらになります。


Shangyou in Fuxin, Liaoning
王営の採炭所に向かう空車の貨物列車です。真正面からだと単機のようですが、後ろには空車の無蓋車が連結されています。

Shangyou in Fuxin, Liaoning
採炭所に向かってやや上り勾配になっています。

Shangyou in Fuxin, Liaoning
石炭を積み込んで出発します。


Shangyou in Fuxin, Liaoning
満載した石炭を、団山子の集積所まで運搬します。

Shangyou in Fuxin, Liaoning
本線で方向転換しますので、本線に出てからは推進運転になります。

Shangyou in Fuxin, Liaoning
これは、団山子からの空車です。王営に戻ります。

Shangyou in Fuxin, Liaoning
団山子で石炭の排出作業中ですが、ドレインを行っていますのでよくわかりませんね。
それにしても、大変な迫力のドレインです。

Shangyou in Fuxin, Liaoning
石炭の排出を終え、夕焼けの中を王営に向かいます。

中国 遼寧省鉄嶺市調兵山市の蒸気機関車(3) 三井駅~大明駅(大明線)

鉄法の紹介を続けます。
今回は、北に向かう大明線(北線)の写真です。

大明には大明一鉱、大明二鉱の二箇所の炭鉱があり、調兵山⇔大明間には、一日5本の旅客列車が運行されています。そのうち上下2本ずつは日中に運行されていますので、それらが撮影対象になるわけですが、それら上下合計4本の列車を蒸気機関車が牽引するかどうかは、わかりません。

調兵山駅で蒸機が牽引して出発するのを確認してから、追いかけるのが良いでしょうね。

今回の撮影場所は、こちらになります。


中国遼寧省鉄嶺市調兵山市の蒸気機関車(3) 三井駅~大明駅
2011年1月


Shangyou in Diaobingshan
調兵山駅で出発を待つ大明行き105列車です。一両目の客車だけ塗装が新しくピカピカですね。
(ちなみに広報に見えるのは王千行き205列車。DL牽引です。)

Shangyou in Diaobingshan
定刻通り、14時39分に大明に向けて出発しました。私はこれから車で三井駅のあたりに先回りして列車の到着を待ちます。

Shangyou in Diaobingshan
ほぼ定刻通りに列車がやってきました。西日を受けて客車が輝いています。

Shangyou in Diaobingshan
このあたりは冬場であればすっきりとした編成写真が撮れます。

Shangyou in Diaobingshan
まもなく大明駅に到着します。三井駅~大明駅は北東から北北西にカーブしていますので、駅間の中間に陣取ると、両駅間の全区間がほとんど見通せてしまいます。ここでは様々なバリエーションの写真を撮影することができます。

Shangyou in Diaobingshan
大明駅に到着後、機回しして戻りに備えます。次は17時発の108列車として調兵山に帰ります。

Shangyou in Diaobingshan
機関士さんも戻しに備えて機関車を整備します。モンキーレンチで緩んだボルトを締め直します。

Shangyou in Diaobingshan
大明駅で発車を待つ108列車です。客車からは車内暖房のストーブの煙が上っています。


2013年11月2日土曜日

タイの保存蒸気機関車(2)


2013年もチュラロンコン大王記念日(10月23日)にバンコク(ホアランポーン)-アユタヤ間で蒸気機関車牽引の列車が運行されました。去年の国王誕生日(12月5日)にもタイにおりましたので、バンコクへの戻りの列車だけは見ることができたのですが、戻りの列車がバンコクに到着したのは夜7時を回っていましたので、日中にその雄姿を拝むことはかないませんでした。今回は、職場への通勤路の踏切で、アユタヤ行きの列車を撮影することができました。

3年ぶりに機材を新調したこともあって、テストを兼ねての撮影です。昨今は国際線の手荷物制限が厳しくなってきていますので、なかなか重量級の一眼レフを持参するのも大変になってきたということもあり、小型のEVF付きミラーレス一眼に乗り換えてみたのですが、せいぜい時速50km~60km程度しか出さない蒸気機関車の撮影にはこれで十分な感じはします。オートフォーカスはともかくとして、EVFの遅延とかはほとんど気になりません。また、これまでに使っていたのが高感度に弱いパナソニックの1200万画素センサーを搭載したE-5でしたので、それとの比較では高感度での画質は間違いなく改善されています。また、さらに強化された手ぶれ補正とも相まって、夜間での手持ち撮影は相当にやりやすくなりました。

ちょっと気になった点としては、センサーのダイナミックレンジも大きく改善されており、白飛び黒潰れもパナソニックセンサーに比べて少なくなっているのは間違いなさそうなのですが、逆に、ポジフィルムのようなメリハリが薄れたような気もしています。E-M5以降のソニーセンサー機は、E-5に比べて写真の透明感がイマイチ、などと言われることもあるようですが、ダイナミックレンジが広くなったことが原因なのかもしれません。この辺は好みの問題かもしれませんし、そもそも後処理でどうにでもなるのかもしれませんが。

次回は12月5日の国王誕生日の運行になります。


今回の撮影場所はこちらになります。


タイの保存蒸気機関車
2013年10月


Preserved Steam Locomotive in Thailand
アユタヤに向かう列車です。大通りの踏切での撮影ですが、私のほかに数人のタイ人も撮影していました。踏切の詰め所の職員も出てきて撮影していました。踏切の遮断機の中で。おおらかでいいですね。

Preserved Steam Locomotive in Thailand
お気づきかもしれませんが、私も踏切の遮断機の内側にいます。右側の線路は、東線に向かう分岐になっており、遮断機はその外側にあるのですが、皆さん本線と分岐線の間で撮影していました。もちろん鉄道職員も。
なお、奥に見えているのは、チットラッダー王室駅です。DL牽引の上り列車が停車していますね。
で、この列車をよく見ると……


なんと、対向列車の乗務員さんまで運転席から身を乗り出して、向かってくるSLを撮影しています。SLの機関士さんも手を振って応えています。

Preserved Steam Locomotive in Thailand
前回と同じく、ホアランポーン駅手前の陸橋からの撮影ですが、例によってバンコク到着はだいぶ遅れ、周囲は真っ暗です。また、悪いことに、この直後にホアランポーン駅を出た列車がかぶってしまい、狙った位置での撮影はできませんでした。前回はE-P2で撮影したのですが、E-M1の高感度画質が大幅に改善されていることは間違いありません。

Preserved Steam Locomotive in Thailand
国王誕生日と比べると、ホアランポーン駅のデコレーションは少なく、駅の照明もかなり抑えられていました。

Preserved Steam Locomotive in Thailand
鉄オタのお巡りさんなのでしょうか、三脚を使って熱心に機関車を撮影していました。これまたおおらかで結構ですね。

Preserved Steam Locomotive in Thailand
ホアランポーン駅で水を補給してから機関庫に帰ります。

Preserved Steam Locomotive in Thailand
最初にこの機関車を見たときは、日本の機関車にカウキャッチャー(機関車正面下部の赤いバンパー)は似合わないと思ったものですが、見慣れるとこれはこれで悪くないですね。